プロジェクトルームとは

本気で取り組む自由研究

プログラミング必修化が話題になっていますが、具体的にどういう能力を目指しているのでしょうか。
これについては文部科学省の「学習の基盤となる資質・能力としての情報活用能力の育成」という計画に詳しく示されているのですが、この中でも具体的なプログラミング言語やツールの明示はありません。
同資料によると、文部科学省は新しい時代に自分で問題解決できる人間になりましょう、その入り口としてプログラミングを利用しましょう、ということが書いてあります。

つまり、プログラミングの「技術ではなく思考」を身に着けることを重視しているわけです。
これからの日本の子供たちは自分で課題を発見する、まさに「自由研究」のスキルが要求されていくことになるのでしょう。
このスキルは誰がどのように教えるものなのでしょうか。

教育の情報化の推進:文部科学省 (mext.go.jp)

学びのチャンスは遊びの中に

スクラッチの開発者はLEGOブロックに大きく影響を受けたと語っています。
子供たちの自由な発想が生み出す作品は、イノベーションに満ち溢れています。子供たちはどのようにイノベーションにたどり着いたのでしょうか。

答えは「熱中する」ただそれだけです。バケツ一杯のブロックを前にして目を輝かせない子供はいません(大人もいるかもしれませんが)。

ここで大事なことが「自由に遊ぶ」ことです。
もしある大人が、説明書どおりにブロックを組み立ててみんなが同じ物を完成しなければ叱るという行動をとったらどうなるでしょうか。
途端に子供たちはブロックを嫌いになってしまいます。

スクラッチには自由に遊ぶLEGOブロックの精神が随所に表れています。
本来プログラミングは自由なものです。目的の動作が実現できればどんなスクリプトを作っても正解なのです。

本教室でも子供たちの独創性を尊重し、楽しむことを忘れずにプログラミングの知識を深めていきます。

スクラッチ(scratch)の理念

スクラッチはMIT(マサチューセッツ工科大学)のライフロングキンダーガーデングループによって開発されたプログラミング学習アプリです。
同グループ代表のミッチェル・レズニックは、「低い敷居と高い天井」をスクラッチのキーワードとしています。

低い敷居とは誰もが簡単に始めることができること、高い天井とは拡張性と機能性のことです。
事実、スクラッチはLEGOブロックのように8歳の子供でも理解できるシンプルなブロックの集合体です。

しかし、そのブロックの機能は変数や条件分岐など実際のプログラミング言語と同等のため、現役のエンジニアでも熱中している人がいるほどです。

現在はスクラッチ以外にもたくさんのプログラミング学習ツールが存在します。
それぞれに長所があることは確かですが、機能性と拡張性及び利用者数の点でスクラッチを超えるものは現れていません。事実上世界で覇権をとっていると言えるでしょう。

プロジェクトルームの提案

私たちはスクラッチの理念に共感し、子供たちが自由にプログラミングで遊ぶことができる場所を作りたいと考えました。
誰でも自由に作品を発表し、お互いに協力してさらにクオリティーを追求していくという経験は、子供たちに大きな財産になるでしょう。

そのような環境を維持するために必要な教材と指導者を準備しました。
それぞれの個性に合わせた目配りと、アットホームな雰囲気を重視しています。
これによって冒頭で述べた「本気の自由研究」を追求できる環境を提供しています。
また楽しい教室の様子や子供たちの作品をできるだけ公開し、たくさんのスク友が集まるように盛り上げていきたいと考えています。

それぞれの指導記録

私たちは子供たちの学んだことを個別に記録し、親御さんと共有します。
子供たちは面白いゲームやアニメを作成しているうちに関数や物理現象への知識を必要とすることに気づくでしょう。
このように製作過程で学んだ知識やテクニックを指導報告に記入し、ご両親は内容を確認することができます。
最初はプログラミングの知識がメインになると思われますが、いずれは子供たちそれぞれに個性的な指導記録ができるでしょう。
この冒険の記録は、子供たちの将来にとっても、それを見守る親にとっても有益なデータになります。

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